東急、小田急、京王…民鉄大手が主導「副都心・新宿/渋谷」再開発の行方

目次1 JR×小田急×京王×東京メトロ…新宿西口が変わる2 渋谷「100年に一度の再開発」の現在地 東京・都心の至る所で … 続きを読む 東急、小田急、京王…民鉄大手が主導「副都心・新宿/渋谷」再開発の行方


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東京・都心の至る所で計画されている再開発。不動産の資産価値にも大きく影響するので、投資家にとっても注目です。今回は、東京の7つある副都心のうち、新宿と渋谷で計画、推進されているプロジェクトについてみていきます。

JR×小田急×京王×東京メトロ…新宿西口が変わる

先日、京王電鉄およびJR東日本が主体となる新宿駅西南口の再開発計画が発表されました。区域面積は約1.9ha。現在、京王線新宿駅の上に位置する京王百貨店やルミネ1がある「北街区」、甲州街道をはさんで南側に位置する京王新線新宿駅の上にあたる「南街区」に分かれます。

北街区には地上19階、地下3階建て、延べ床面積141,500㎡の予定で、商業ゾーンのほか宿泊施設は入る予定です。一方、南街区では地上37階、地下6階建て、高さ225mの超高層ビルが予定されていて、商業施設や宿泊施設、オフィスなどが入居予定。さらに南北街区を繋げる歩行者デッキも新設されます。

南街区は2028年度の竣工、北街区は2040年代に竣工を目指しています。

敷地は、小田急電鉄や東京地下鉄(東京メトロ)が主体で進める、新宿駅西口地区再開発計画に隣接。こちらは現在、小田急百貨店 新宿店本館のある場所に、地上48階、地下5階、高さ約260mの複合施設が予定されていて、さらに南北をつなぐ空中回廊や、俊塾の景色を眺望できるテラス、地下と地上をつなぐターミナルシャフトなどが設けられ、現状の立体的な駅前空間の更新が行われる予定です。

さらに現在、巨大ターミナルがゆえに、東西南北の回遊性が課題の新宿ですが、東京都はJR線路上に東西デッキを新設する事業を推進中。事業期間は2021年~2047年と約30年にもなるビッグプロジェクトで、2035年度には東西デッキと東西駅前広場の一部がオープンする予定。線路上空の東西の往来が可能になり、街の回遊性が一気に高まります。

新宿副都心に最初の高層ビルが建って50年。再開発の噂もチラホラ

淀橋浄水場のあった場所に作られた新都心・新宿も、誕生から半世紀。昨今の開発は西へ西へと広がり、「新宿」駅からは遠ざかっていました。そのため注目度は低く、地味な印象は否めませんでした。しかし都市更新のタイミングで、再開発の主役は駅前へと移行。20~30年に渡る長期的な開発ですが、順次、オープンを迎えるたびに、街の魅力がぐっと高まりそうです。

渋谷「100年に一度の再開発」の現在地

新宿とともに副都心に位置付けられた渋谷は、再開発の点では一歩先行しています。

「渋谷」駅は、各社合計の利用者数においては、「新宿」駅に次いで世界2位を誇る、ビッグターミナル。ただしこれは、直通人員が含まれた数値で、これらを除くと、「池袋」「大阪・梅田」に次ぐ5位となります。

特に東京メトロ副都心線が2008年に全線開業となり、埼玉と神奈川まで相互直通運転を始めてからは、「渋谷=通過点」というカラーが強くなり、一時、渋谷の地位低下が話題となりました。

しかし東急電鉄が主体となった、100年に一度の再開発により、次々と新スポットが誕生。再び脚光を浴びています。

東急電鉄のおひざ元である渋谷は、長らく、西武グループとともに開発が進められてきました。そして90年代後半には、「ギャルの街」で一世を風靡します。そんな渋谷に変化が生じたいのが、2000年「渋谷マークシティ」の開業。その翌年には「セルリアンタワー」が開業し、渋谷の街に「大人」の要素が加わりました。

その後、話題の大きな話題は10年ほど影を潜めますが、2012年、渋谷駅周辺の再編・再開発のトップバッターとして、東急文化会館跡地に「渋谷ヒカリエ」が誕生。2017年にはキャットストリートの入り口に「渋谷キャスト」が開業。2018年、地上35階・地下4階、高さ約180メートル「渋谷ストリーム(SHIBUYA STREAM)」が誕生。その翌年には、渋谷エリア最高となる高さ約230m、地上47階・地下7階の超高層ビル「渋谷スクランブルスクエア」が開業。これは駅に隣接して3本の超高層ビルを建てる巨大プロジェクトの第1期で、2027年には中央棟と西棟が開業予定です。

渋谷の再開発はまだまだ続きます。同じく2019年には、渋谷駅西口の旧「東急プラザ渋谷」跡地に「渋谷フクラス」がオープン。国道246号線を隔てた桜丘地区では、約2.6haもの敷地で、「渋谷駅桜丘口地区第一種市街地再開発事業」が進行中。A~C、3つの街区に分けて開発中で、A街区には地上39階・地下4階、B街区には地上29階・地下2階、C街区地上4階の3棟を建設。2023年度中のオープンを目指しています。

すり鉢状に広がる渋谷の街。公園通り方面でも再開発は進む

日本を代表する繁華街であり、ビジネス街である新宿と渋谷。ともに鉄道業者が主体となり、駅と一体となったビッグプロジェクトを計画、推進しています。

街の顔となる駅とともに、大きく変貌を遂げようとしていますが、開発の波は、駅からさらにその先へと波及。東京においてエリア間の競争は激しさを増していますが、そのなかでも新宿と渋谷は頭一つ抜けた存在になりそうです。