企業がCRE戦略を導入するメリットとは

CRE戦略とは、企業が保有する不動産の管理・運用について経営戦略の視点から適切な見直しを行うことで、不動産の効果や利益を最大限に引き出し、企業価値を向上させていく取り組みのことです。 CRE戦略の重要性が認識されつつある一方で、CRE戦略が従来よりも重要視されるようになった背景や、戦略を実施することによる具体的なメリットについては曖昧な認識である場合も少なくありません。 そこで今回は、CRE戦略が企業にとって重要となる理由や、戦略を実施する数々のメリットを詳しく解説していきます。


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企業にとってCRE戦略が重要である背景

企業にとってCRE戦略は重要ですが、それにはいくつかの背景があります。

 

まず、企業を取り巻くステークホルダー(利害関係者)への説明責任が問われることです。企業のステークホルダーの代表といえば株主ですが、消費者や周辺住民など、企業が実施する事業は多くのステークホルダーの評価にさらされています。

 

ステークホルダーの重要な評価項目の1つが企業不動産です。CRE戦略によって保有する不動産を適切に運用することは、説明責任を果たすと同時にステークホルダーの高評価につながります。

 

次に、国際会計基準の普及に伴って、資産を効率よく運用するキャッシュフロー経営の重要性が再認識されています。企業が有する代表的な資産の1つが不動産であり、これを効果的に運用することは重要なテーマです。

 

特に、収益性の低い物件や長年使用していない遊休地など、利益がほとんどない非事業用資産については、ロスをカットするための迅速な対応が求められます。

 

また、企業が保有する不動産は公共財としての役割も担っています。特に、利用者の多い大規模な商業施設やビルなどです。企業が不動産の管理をおざなりにすることは、周辺の環境や社会に悪影響を及ぼす場合もあります。

 

不動産の安全管理の徹底や、景観や環境に対する十全な配慮は、トラブル発生による企業のイメージダウンを防止するだけでなく、環境や社会に貢献できる経営の実現につながります。

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CRE戦略のメリット

次は、企業がCRE戦略を実施する具体的なメリットについて解説していきます。

 

①コスト削減

CRE戦略には、企業の事業活動に伴って発生するコストを削減する効果があります。

 

賃貸であれば賃料を支払わなければならないので、目に見える形でコストを把握することができます。一方、所有している不動産は賃料がかかりませんが、未稼働コストや管理コストなど、見えにくい形で何らかのコストは発生するものです。

 

具体的には、不動産の修繕費、改修費、管理費、管理や運用に伴う物流費などです。また、企業が所有する不動産から別の不動産に従業員が移動する際に発生する交通費もあります。

 

コストに比べて利益の大きい不動産については、より効率的な運用方法を模索する必要があります。逆に収益に比べて支出する費用が多すぎる不動産は、売却などの処分方法を検討しなければなりません。

 

その他、実際の運用に比べて広すぎる敷地やスペース、距離の離れた不動産の間を移動するための費用や時間のロス、季節によって変動する稼働状況など、分析すべき要素は多くあります。

 

CRE戦略を通じて保有する不動産を総合的に見直すことで、効率的なコスト削減につながります。

 

②キャッシュ・イン・フローの増加

CRE戦略を実施することは、企業のキャッシュフローの増加につながるメリットがあります。

 

これまで漫然と行っていた不動産に関する業務や情報管理を集積化し、保有する不動産の適切な運用方法を見出すことで、生産性を向上させ、事業収入の増加に結びつけます。

 

事業に活用していない不動産を遊ばせるのではなく賃貸物件化して、収益につなげる、支出の多い不動産を手放して売却収入を得るなどの方法もあります。

 

CRE戦略によって不動産を適切に管理・運用することで得た収入は、本業の資金として注入することで企業全体の経営改善や発展につなげることができます。

 

また、CRE戦略は不動産を運用して収入を積極的に増加させるだけでなく、これまで見逃していた収益の機会を発見し、ロスの発生を防止して間接的に収益の増加に結びつける効果もあります。

 

③経営リスクの分散化・軽減・除去

CRE戦略は経営に伴うリスクの分散化や、軽減・除去につながります。

 

企業にとって不動産を所有することは、資産を保有することであると同時に様々なリスクを抱えることでもあります。災害のリスク、市況の変化に伴うリスク、減損会計など新しい会計制度の導入に伴うリスクなどです。

 

CRE戦略によって不動産の管理や処分を適切に実施することで、リスクを分散化できます。上記のリスクによる被害が発生する確率や、被害の程度を最小限に抑えることにつながります。

 

保有する不動産による弊害が大きい場合は、不動産のリスクマネジメント自体から解放されるための施策も重要になります。具体的には、不動産の管理業務をアウトソーシングする、不動産をバランスシートから外す(オフバランス)などがあります。

 

④顧客サービスの向上

CRE戦略を実施することは顧客サービスの向上にも役立ちます。

 

CRE戦略によって企業不動産の適切な運用が可能になれば、浮いた資金やマンパワーなどを他の部門に効率よく注ぎ込むことができます。それによって製品やサービスの質を向上させる余裕が生まれるので、間接的に顧客満足度を高めることにつながります。

 

また、CRE戦略によって企業不動産にかかるコストを削減できれば、製品やサービスをより適正な価格で顧客に提供できる可能性が高まります。

 

特に、企業が消費者に対して直接ビジネスを行うBtoCの企業であれば、CRE戦略の導入による顧客サービスの向上は見逃せません。不動産の立地や利便性を改善することが、直接的な顧客である消費者の満足度の上昇につながるからです。

 

⑤コーポレート・ブランドの確立

CRE戦略は企業によるコーポレート・ブランドの確立にも効果的です。コーポレート・ブランドとは、企業がステークホルダーに共有してもらいたい社会的なイメージのことです。

 

たとえば、「環境に優しい企業」「地域社会に貢献してくれる企業」などのイメージです。ステークホルダーに持ってもらいたいイメージを意識して発信することは、企業のブランディングに大きな影響を与えます。

 

CRE戦略によって企業のイメージアップにつながる特定の場所を選出したり、利便性の高い不動産を発見して投資したりすることで、企業のコーポレート・ブランドを意識的に向上させることができます。

 

特に、企業のランドマークとしての影響力を発揮できる地域や不動産を見つけて運用すれば、地域住民などにも好印象を与えることが可能です。

 

また、CRE戦略は企業の社会責任(CSR)を果たすための活動にも効果的です。地域不動産の有効利用、経済の活性化、地価の安定化など、企業に期待される役割を十全に果たすための力になります。

 

⑥資金調達力アップ

企業にとって資金調達は重要です。資金調達力が高ければ、自社資本以外にも借り入れを行うことで大規模な設備投資などが可能になり、レバレッジ効果によってより大きな利益が期待できるからです。

 

CRE戦略は企業の資金調達力のアップにつながる効果を秘めています。効果的なCRE戦略を実施すると企業の財務バランスやキャッシュフローが好転するので、金融機関からの評価が上がってより大きな資金調達が可能でしょう。

 

次に、CRE戦略によって不動産のテコ入れをすると、不動産の価値を上昇させる可能性があります。所有する不動産を担保にして資金調達を行う企業は少なくありませんが、不動産の価値が減少すると資金調達が難しくなるリスクがあります。

 

この点、CRE戦略によって保有する不動産の価値をきちんとコントロールしていれば、不動産の価値が下がるリスクを最小限におさえるとともに、価値の高い不動産を最大限に活用して効果的な資金繰りを実施することができます。

 

⑦経営の柔軟性・スピードの確保

CRE戦略を導入して組織を再編することで、企業経営の柔軟性の向上と、迅速な経営スピードの確保を図ることができます。

 

具体的な方法としては、企業の内部に経営者が直轄するCREの専門組織を作ります。あるいは、本業とは別に不動産に関する子会社を作る、グループを再編成してCREに関する業務を行う部門を作るなどです。

 

CREに特化した部門を作ることで、不動産の取得や売却、賃貸契約の締結など、企業不動産をどのように運用するかを迅速に決定できます。

 

また、本業とは別に企業不動産の管理運用を専門とする部署を設立すれば、本業の影響を受けずに不動産について的確に判断できます。

 

CRE戦略の専門部門を創設して運用していくにはコストやマンパワーがかかりますが、必要に応じて本業と同時進行で企業不動産について判断しなければならない手間や負担を考えると、導入を検討する価値は高いといえます。

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まとめ

ステークホルダーへの説明責任、キャッシュフロー経営の重要性、環境や社会への配慮などから、企業がCRE戦略を導入する重要性が非常に高まっています。

 

CRE戦略を導入することで、コストの削減、企業利益の増加、経営リスクの分散、顧客サービスの向上などの複数のメリットを得ることにつながります。

一度、CRE戦略について、考えてみてはいかがでしょうか。

 

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