【企業の不動産投資】CRE戦略の成功事例から学ぶ

昨今では、不動産を活用するCRE戦略が注目されています。CRE戦略とは企業が不動産を保有することで企業価値を向上させる企業戦略のことです。 さまざまな効果が見込まれるため経営者のなかには、CRE戦略を検討している方も多いでしょう。しかし、実際にCRE戦略は企業にどのような価値を与えてくれるのでしょうか。今回は成功事例を用いて、CRE戦略の概要を解説していきます。


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CRE戦略が注目されるようになった理由

先ほども伝えた通り、CRE戦略とは企業不動産を最大限に活用して企業価値の向上を図ろうとする経営戦略です。CRE戦略を取り入れることで、企業にはさまざまなメリットがあると考えられます。

CRE戦略の基本的なメリットについてはこちらの記事をご覧ください。

>>企業がCRE戦略を導入するメリットとは

これまでの日本ではCRE戦略は一部大企業を除き、欧米のようにCRE戦略を活用する動きは目立ちませんでした。

しかし、さまざまな背景が重なり、今では中小企業も含めCRE戦略に注目する企業は多いです。以下のふたつの背景からCRE戦略が注目される理由を解説します。

会計基準の制度改革

近年、日本ではコンバージェンスといって、日本の会計基準をIFRS(国際会計基準)に合わせる動きがみられるようになりました。現段階で、日本の会計基準はIFRSと同一ではありませんが、IFRSの会計基準の考え方を意識した会計制度改正が行われています。

この制度改正で不動産に与えた影響は以下が挙げられます。

・固定資産の減損会計
・販売用不動産の低価法の強制
・ファイナンス・リース取引(資産を購入したのとほぼ同等のリース取引)のオフバランス厳格化など

もともと、日本の会計基準で投資用の不動産は、取得原価(取得時の価格)で評価するようになっていました。一方、国際会計基準では決算時には時価、あるいは原価で評価する場合は時価で注記することが定められています。これは、財務諸表に資産の状態をよく反映させることが目的です。

日本では、投資用の不動産を時価で評価する会計基準は定められていません。しかし、投資用不動産の回収可能価格が取得原価よりも下落した場合のみ、回収可能価格で評価する減損会計が採用されるようになりました。

このように、会計基準が投資用不動産の価値を評価することを目指しているため、CRE戦略は重要性を増しています。

また、日本では企業の資産における不動産の割合が高く、不動産の価値が大きな価値を持っています。そのため、会計基準の改正をしたことでキャッシュフローの最大化が求められるようになり、企業もCRE戦略に注目するようになりました。

企業の社会的責任(CSR)に対する意識の高まり

企業の社会的責任(CSR)とは、経営するうえで利益を追うだけではなく、社会問題に目を向けた行動をすべきであるという考え方のこと。たとえば、「資源のリサイクルなどの環境問題」「人種差別」などが挙げられます。

この「企業の社会的責任」の意識が高まっていることも、CRE戦略が注目される理由のひとつといえます。

不動産は他の企業資産と異なり、公共性や外部性が高いです。そのため企業が不動産を保有することで、社会的責任を負うことになるでしょう。

そのような資産だからこそ、経済活動以外に、企業の社会的責任による資源リサイクルのような環境への取り組みも企業に求められています。

このような背景で、未利用地を開放すること、環境に適応した不動産を保有すること、地域経済の再生につながるよう不動産を移動することなど、CRE戦略によるCSRに対する取り組みが注目されるようになりました。

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有名なCRE戦略の成功事例

さまざまな企業から注目されるようになったCRE戦略ですが、一部を除き、積極的にCRE戦略に取り組んでいる企業は国内ではまだまだ少ない状況です。CRE戦略によってどのような効果が期待できるのか、どのようなメリットがあるのか、イメージしづらいのも理由でしょう。

この項では、CRE戦略に成功した企業の事例から、CRE戦略を積極的に実施すればどのような効果が期待できるのか紹介します。

「GAFA」の事例

米国の4大IT企業、Google、Apple、Facebook、Amazonの頭文字をとったものを「GAFA」といいます。GAFAは、イメージの面でCRE戦略に成功しました。

CRE戦略によって、GAFAが積極的に投資したのが自社オフィスです。「こんなオフィスで働いてみたい」と思わせることこそが、GAFAのCRE戦略です。

GAFAの本社ビルは、いずれもファッショナブルで洗練された造りが特徴的。また、企業の社会的責任(CSR)のために、温室をオフィスに取り入れるなど緑を積極的に取り入れているところもあります。

その結果、GAFAには優秀な人材が多く集まり、数々のイノベーションを生み出しています。自社オフィスを広告塔として利用するという点で、GAFAは効果的なCRE戦略を打ち出しました。

「トヨタ」の事例

トヨタの城下町と呼ばれるほど、自治体とのつながりが深いトヨタ本社のビルは、象徴的で公共性があります。トヨタは、これまでも雇用や地価の安定など、さまざまな面で地域経済の発展に貢献してきました。

企業の社会的価値(CSR)を意識して、自治体とのつながりを重視し、工場の活用などで雇用を生み出してきたトヨタのやり方は、CRE戦略の成功例ともいえるでしょう。

さらに、トヨタのCRE戦略として注目されるのが、工場跡地を活用した取り組みです。実証実験ができる都市を作ろうと、2020年には実証都市のプロジェクトを発表しています。具体的には、スピードに合わせた3種の道づくりやインフラの地下設置などです。

さらに、プロジェクトは、トヨタの実証実験に適した整備だけでなく、人々の豊かな暮らしにまで及んでいます。持続可能性を意識した太陽光発電などを取り入れた街づくり、公園やコミュニティの形成、AI利用による健康状態のチェックなどにも力を入れています。

トヨタの実証実験ができる都市の計画はまだ実現段階にはありませんが、地域も一緒に活性化していくという観点から、企業の社会的責任(CSR)が成功すれば大きな注目を集めるでしょう。

「日本ヒューレットパッカード」の事例

都心の自社ビルをひとつに集約して、社員が働きやすい環境に作り変えた、日本ヒューレットパッカード社の取り組みもCRE戦略の成功例といえます。

まず自社ビルの集約についてですが、同社はかつて、エンドユーザーとの関係から都内に13の拠点を設けていました。しかし、2005年以降貸し手市場に転じ、賃料が上昇していた都内の不動産の維持は同社にとって大きな負担となります。

都心のコスト拡大の背景を受けて、同社は2010年までに不動産コストを半減することを目標に設定。拠点を集約しても社員が働けるように、同社では自社ビルを作ることを考え、土地の確保を進めました。

都心のオフィスをひとつに集約することで2011年には、目標であった不動産コスト半減を達成しています。

さらに、同社は社内の環境整備も実施。コミュニケーションの活性化を図って社員が簡単な打ち合わせができるような木製のカウンター、息抜きのためのバルコニー、フリーアドレス化(社員が特定の席を持たないこと)も進めました。

コストとオフィス環境改善の面で、CRE戦略で成功を収めたことがわかります。

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CRE戦略に取り組むための課題

CRE戦略の事例を見てもわかるように、CRE戦略は、優秀な人材確保、地域社会と協力した企業の発展、コスト削減、従業員の満足度向上など、さまざまな面で効果を発揮できます。このことから、CRE戦略の重要性を理解し、効果的な取り組みを行いたいと考える企業の経営者も多いでしょう。

しかし、CRE戦略を最大限に生かすための取り組みはどうすれば良いかわかりにくいという課題も同時にあります。CRE戦略を取り入れるにあたってどうすれば良いかやり方がわからない場合は、国土交通省のガイドラインで公表されているマネジメントサイクルを指標に設定して活用するのが良いでしょう。

マネジメントサイクルを利用すれば、どのような段階を踏んでCRE戦略を行うべきか整理できるようになります。

出典:CRE戦略実践のためのガイドライン|国土交通省

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まとめ

ここまで企業がCRE戦略を行うメリットについて成功事例を用いて説明してきました。

タマホームの「区分保証オフィス™」による区分保証オフィス™の利用は、資産価値が維持しやすく需要の高い都心のオフィスビル所有のため、投資による不動産活用を効果的に考えるのに適しています。企業のCRE戦略のひとつとして、区分保証オフィス™で新たな不動産活用を考えてみませんか。

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